4 PHILOSOPHY山浦誠司の経営哲学

絶対あきらめない、あきらめさせない。経営者と現場が一体となって、つないできた長野オートメーションのDNA。その源流は創業者山浦誠司にあります。
経営者でありながら困ったお客様のためなら、スーツケースが壊れるほどのハンドキャリーもいとわない。そんな山浦誠司の経営哲学をご紹介します。

1, 絶対に断らず、要望には常に120%で応える

我が社が手がけるのは「ある製品を自動化してつくるための設備」です。お客様の要望をひとつひとつ、オーダーメイドするところから始まります。お客様自身どうやって作ったらいいのかわからないシステムであることも多い。それでも絶対に断らず、要望には120%で応えることを目指してきました。
我々は装置をつくるわけですから、ひとつひとつの部品は専門のメーカーに依頼します。ところが、その専門メーカーで「これはできない」と投げ出されてしまうこともある。そこでギブアップせずに、部品の問題まで徹底的に考えるのが我が社の三十年来の姿勢です。実際大きな取り引き先のいくつかは他者に断られたからウチに依頼してきたというところもあり、それが長いお付き合いの取り掛かりになっています。受注したからにはやめるわけにはいかない。あきらめるわけにはいかないという連続が今の長野オートメーションをつくっています。

2, 提案する発想力と具体化する計算力

お客様の要望に応える力は自分たちで悩んで考えてきた経験の蓄積から生まれてきます。ただ部品メーカーに発注しているだけでは、どこが問題なのか、全体として見えてきません。
新しいシステムを提案する発想力、それを具体化する計算力があって、すべての動きをシステムとしてつくり上げていくことができる。いくつもの仕事を受注する中で、ベースができているから、より高性能で使いやすい機器を提案できると考えています。同じ製品でも、長く、安定して使えるものにするには、ここで金をかけないとダメだということが分かっていなければならない。それも経験とノウハウに基づいて判断できるのが強みです。

3, 徹底したコストパフォーマンス

お客様の要望に120%で応えるためにも、社内でのコストパフォーマンスの意識は重要です。我が社では自社の原価水準を常に下げておくことで、お客様からの要望に応えることができています。
創業間もないネームバリューのない頃も、他社に負けない見積もりを出すことで仕事を得た経験があります。システムの構想はあっても通常の見積もりでは仕事が取れない。将来を考えると、本来とても無理だという値段でも受注する底力を弊社は持っています。

4, どんな要望も請け負う姿勢がマーケットを作る

弊社は常に時代の中心をいく分野に乗り込み市場を開拓しているという声をよく聞きますが、それは運が良かったからにほかなりません。
ただ、その時に入ってきた注文に対して、断るか、あきらめずに喰いつくかは運でなく、意志の力だと思っています。どんな要望に対してもあきらめずに請け負う姿勢が、その後のマーケットの広がりにつながりました。
誰も作れなかったものを、誰も作れない時間内で実現できた時の達成感がものづくりの醍醐味ですし、その面白さがあるからこそ、どんな要望もあきらめずに請け負う長野オートメーションのDNAとなっています。